元宵節は年間において翠亨村で一番盛り上がる時期です。正月15日の早朝に、北極殿で、村の老若男女がお線香をあげたり、拝礼やおみくじをひいたりします。村の人たちは、各地からの親戚や友人を招きお祝いに来てもらい、とてもにぎやかになります。
毎年の元宵節には、村の人たちも北帝の神像(行神)を担いで、鉦と太鼓を打ち、色とりどりの旗を担ぎ、歴史上の人物を扮して村の周辺や村のメインストリートを巡り、来年無事に過ごせるよう願います。
元宵節の夜、北極殿の前では盛大な「花火」行事が行われます。花火は頭砲、二砲、三砲と「男孫砲」の二種類に分けられます。「男孫砲」の数に制限はなく、北極殿に対し廟銀を納めて、廟祝による施行式が行われた後、家に持ち帰って奉納すればよいのです。頭砲は1つだけで、花火の奪い合いは元宵節の晩の素晴らしい「ショー」です。当日の夜、全村の人々が村廟の前に集まって獅子舞と武術を披露して祝賀を行った後、村長が司会を務めて頭砲に火をつけ、頭砲が空で爆発した後、中の「砲胆」が落ちてきます。この「砲胆」を奪い取った村民は、これを家に持ち帰って奉納し、この年通年で北帝のご加護を受け、四季が平安であるよう祈ります。翌年の正月15日に、奉納者は「砲胆」を村廟に大切に戻し、更に粟を廟会にお礼として奉納し、神様に感謝します。